賑わい創研

第29回 NIGIWAI LABO セミナー レポート

第29回ラボ登壇者

福岡市での開催となった29回目のNIGIWAI LABOは、2022年8月22日、博多区の電気ビル共創館で行われました。
テーマは「駅とまちとの新しい可能性」。時代を経て変わっていくまちづくりに、地域の鉄道駅はどう関わっていくべきかについて、これまで駅やその周辺の開発に携わってきた三人がそれぞれの提案を示してくださいました。

一人目の登壇者は、元JR西日本SC開発株式会社会長で現在は未来SC研究所を主宰する山田宗司さま。
鉄道開業当時は交通の結節点という役割を担うだけだった駅が、現在は地域経済の中心的存在となりました。それが今、さらに変化する段階にきているといいます。

山田宗司さま


二人目の登壇者は、九州旅客鉄道株式会社事業開発本部まち創造担当部長の小池洋輝さま。
地方都市の中でも乗降人員数の多い博多駅を有する九州地方ですが、その経済規模は日本全体の10分の1程度。無人駅が増えている中、地方鉄道駅はどのように勝負していくのかが課題だと述べました。

小池洋輝さま


三人目の登壇者は、各地で駅周辺のまちづくりに携わってきた賑わい創研代表取締役社長の松本大地。
これまで経験したプロジェクトから、ヒントになる事例をいくつかご紹介。乗降人員の少ない地方駅でも、まちを元気にできる可能性があると説きました。

松本大地


第2部では、三人の登壇者によるパネルディスカッションが行われました。コーディネーターを務めたのは、住友商事株式会社商業施設事業部事業推進第二チームリーダーの古川睦さま。人口減少などの社会的な問題を乗り越えて持続可能なまちを形成していくため、これからの在るべき駅の姿について具体的な構想などについて意見交換がなされました。

古川睦さま

各者からは、コモンズ、ミクストユース、コミュニティータウンなど、いくつかの印象的なキーワードが挙げられるとともに、「駅だけでなく、周辺地域との融合が大切だ」というご意見をいただきました。
鉄道駅を中心としたこれからのまちづくりは、鉄道関係者以外の皆さんのビジネスチャンスにもつながっています。フィールドを広げるために、今後の鉄道会社にご注目ください。

会場まで足をお運びいただいた皆さま、ありがとうございました。