第45回 NIGIWAI LABO セミナー レポート
- 2025.10.02

賑わい創研の第8期スタートを飾るセミナーとなる第45回 NIGIWAI LABO(会場:富士ソフトビル/東京・秋葉原)は、国土交通省都市局まちづくり推進課で、都市再生に関する各種制度の企画・立案を担っている山田大輔さまを講師にお迎えしました。山田さまは、行政の立場で都市の創生を考える一方で、専門性を生かし生活者としてまちづくりに関わっています。セミナーでは、そうした自身の体験で得たさまざまな気付きをお話しくださいました。
かつてのまちづくりでは、建物や機能に重きが置かれ、短期的な収益や経済の合理性を求める開発が主体でした。しかし、現在は人間の本質的な部分を大切にした開発へとシフトしています。
多くの地域が人口減少や空き家問題といった社会課題を抱える中、多様性に富んだ、人を引きつける魅力あるまちづくりに向け、国もさまざまな支援策を練っているとのことでした。

「専門性を持つ者と都市生活者の両面で生活を楽しむことが自己実現」だと語る山田さまは、生活者として地域の「居心地の良い場所づくり」にも関わっています。出向先の神戸では、一人の楽しみから始めたモバイルハウス※生活が、いつの間にか地域のコミュニケーションの場へと発展していきました。
その体験を通して、「居心地の良い場所づくりは、自治体や民間事業者が一生懸命やらなければいけないものでもないと感じた」と述べていたのが、大変心に残りました。
※荷台に居住部を備えた自動車など、移動できる家

賑わい創研代表の松本大地とのアフタートークでは、まちづくりに重要なエリアマネジメントの話題も出ました。これまでの考え方では困難も多く、その解決のための制度設計を国として進めていくとのことでした。
会場にお越しいただいた皆さま、オンラインでご参加くださった皆さま、ありがとうございました。